イギリス人に学ぶ「ワークライフバランス」
そのさんが16年働いた外資系メーカーは
アメリカやヨーロッパをはじめ、
世界各国にオフィスや工場がありました。
出張で訪ねていった先は・・・
アメリカ(ボストン、サンノゼ、シカゴなど)
イギリス
ドイツ
スイス
香港
シンガポール
マレーシア などなど
中でも、医療機器を担当していた2年間で
イギリス工場の人たちとは密接にやりとりしました。
イギリス人の同僚たちと、
一緒に食事したりお酒を飲んだりしながら、
日英のワークスタイルの違いについて
話したことがあります。
例えば、勤務時間。
日本では、月曜日から金曜日まで、
9時から17時、あるいは17時半まで
という勤務体系の会社が
多いのではないかと思いますが、
イギリスの同僚たちの
ワークスタイルはこんな感じでした。
月曜から木曜まで
→ 7時ごろオフィスに到着。
4時半ごろまで働いて、帰宅。
これだと、お昼休みを1時間とっても
1日の労働時間は8時間半。
金曜は少し違います。
→ 7時から午後1時ごろまで仕事。
その後は、さっさと帰宅。
金曜午後から長い週末を楽しむ。
つまり、月曜から木曜までは、
「1時間」前倒しで、少し長く仕事をし、
そのぶんの4時間は、金曜日の午後
早く帰ることにしている、というのです
これはこの人に限ったことではなく、
比較的、時間の自由のきく、
ホワイトカラーの勤め人には
「よくあること」のようです。
(工場のラインにつくような仕事を
している人はこの通りではないそうです。)
そのさんが金曜日にオフィスに行ったら
「やあ、Chieko、今日の午後の予定は?」
と聞かれてびっくりしたことがあります。
「午後はもうみんな帰っちゃうから、
君もホテルに送ってあげるよ」
と送ってもらったものの、
急にぽっかり時間が空いて、
面食らってしまいました。
(もちろん、その時間は
「ショッピング」に有効活用しましたけど!)
そのさんも、つい、仕事が忙しいと、
金曜日の夕方でもがっつり残業して
しまうこともあったのですが
その頃、イギリスの同僚たちは、
仕事早めに切り上げて、
豊かな週末を過ごしてる・・・
なんだか、
人生の「質」について考えてしまう瞬間でした。
そして、改めて、
「英語ができてよかったな」
と思いました。
英語を使って、現地の人と、
単なる「世間話」を超えて
いろいろな話ができることで、
「自分のあり方」を考え直すことにもなるわけです。
ひいては、
自分の仕事、自分の生き方について
見直すことにも繋がりました。
俗にいう、
「英語力のおかげで、世界が広がる」
というのは、こういうこと、なのだと思います。